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第48回日本マススクリーニング学会学術集会 会長
南谷 幹史                 
(帝京大学ちば総合医療センター小児科)    
 第48回日本マススクリーニング学会学術集会を担当させて頂くことになりました。ご挨拶と学術集会のご紹介をさせて頂きます。

 まずは新型コロナウィルス感染(COVID-19)に罹患された皆様、ご家族、ご友人が罹患された皆様にお見舞いを申し上げます。また、COVID-19の医療現場において最前線にて対応に追われる皆様のご尽力に感謝を申し上げます。

 2021年9月17日(金)~18日(土)に千葉市で開催致します。千葉市は亥鼻公園(亥鼻城址)の周囲に広がる人口 100万の都市で、蘇我副都心、幕張新都心を抱え、千葉都市圏を形成しています。千葉中央駅に直結した「京成ホテル ミラマーレ」が学術集会会場となります。千葉市では第34回学術集会が千葉県こども病院の高柳正樹先生を会長に2007年に開催されております。当時はタンデムマススクリーニング導入に向けた議論が活発にされていました。現在ではタンデムマス法が導入され、さらに新規対象疾患の導入が検討されており、この分野の進歩を感じます。

 日本マススクリーニング学会はマススクリーニングに関わる臨床医のみならず、検査診断技術に関わる基礎系研究者、検査技術者、行政の方などから構成される特徴ある学会で、日本小児科学会の分科会の一つに認定されています。本学会は1973年に代謝異常スクリーニング研究会として発足し、1990年にマススクリーニング学会へと発展しました。対象疾患数は黎明期の5疾患から、現在では20疾患に拡大されました。新生児スクリーニングの受検率はほぼ100%であり、精度管理体制、検査システム等、世界のトップレベルで実施され、こどもたちの健やかな成長に寄与しています。

 第48回のテーマは「マススクリーニング覧古考新」とさせていただきました。伝統的にスクリーニングが継続されている先天性甲状腺機能低下症や先天性副腎過形成症は、診療ガイドラインの改訂作業が始まりました。また、希少疾患の治療薬の開発と診断技術面の著しい発展により、ライソゾーム病や脊髄性筋萎縮症、原発性免疫不全症、X連鎖性副腎白質ジストロフィーなどが新規スクリーニング対象候補疾患としてリストアップされ、更なる拡充が期待されています。一方、全国患者登録・長期追跡体制は未整備で、障碍発生予防効果、費用対効果が評価されていないことなど様々な課題が浮かび上がっています。現在進行中のマススクリーニングの課題をしっかり評価し、将来の新たなマススクリーニングの姿を議論する学術集会にしたいと考えております。学会の基本は一般演題であり、多くの方に参加いただき、多くの発表をしていただけるように準備していきたいと思います。また特別講演、教育講演、シンポジウム、ランチョンセミナー、イブニングセミナー、モーニングセミナー全体を通して「マススクリーニング覧古考新」というテーマに取り組みたく考えております。

 皆様に千葉でお会いできることを楽しみにしております。